カーボンパーツで軽量化?

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バイクの走行性能を高めるために、軽量化は欠かせない要素の一つです。その手段として注目されているのが、カーボン素材のパーツへの換装です。カーボンファイバーは、軽量かつ高剛性を兼ね備えた素材であり、モータースポーツの分野でも広く用いられています。ここでは、カーボンパーツの導入による効果や費用対効果、手軽に試せる軽量化のポイントについて解説します。
カーボンパーツの特徴
カーボンファイバーは、炭素繊維を樹脂で固めた複合素材であり、同じ剛性を持つアルミや鉄に比べて大幅に軽量であることが最大の特長です。そのため、装着することでバイクの総重量を削減し、加速性能やブレーキング時の安定性、取り回しの軽さに貢献します。
また、カーボン独特の織り目模様と艶のある仕上げは、ビジュアル面でもスポーティな印象を与え、外観のアップグレードとしても人気があります。
効果が大きいパーツの選び方
すべてのパーツをカーボンに換装することは現実的ではないため、軽量化効果が大きく、かつ比較的交換しやすいパーツから着手するのが効率的です。
フロントフェンダー、リアフェンダー
軽量で振動の影響が少ないため、効果と費用のバランスがよく初心者にも適しています。
アンダーカウル、サイドカウル
外観の印象を大きく変えながら、全体の軽量化にもつながります。
マフラーカバーやヒートガード
耐熱性が求められるパーツにおいても、カーボン製は優れた耐久性を発揮します。
ホイール(カーボンリム)
最大の軽量化効果が見込めますが、価格が高額なため慎重な検討が必要です。
費用対効果と注意点
カーボンパーツはその素材の特性上、高価であることがデメリットのひとつです。とくにフルカウルやホイールといった大物パーツは、数万円から十数万円の価格帯になるため、予算との兼ね合いが重要です。また、安価なカーボン風のパーツ(ABS樹脂にカーボン柄プリントを施したもの)と本物のカーボンパーツを混同しないよう注意が必要です。
さらに、正規品でない粗悪な製品は強度不足や装着不良を招く恐れがあります。信頼できるメーカーや販売店から購入し、専門知識を持つショップでの取り付けを依頼することが望まれます。
手軽に試せる軽量化の工夫
本格的なカーボンパーツの導入前に、比較的手軽にできる軽量化も存在します。たとえば、タンデムステップの取り外しや、不要なキャリアやボックス類の見直し、純正パーツの中で軽量な代替品があるものの交換などが挙げられます。
また、軽量なリチウムイオンバッテリーへの交換や、軽量スプロケットの導入なども検討する価値があります。これらの変更は、性能の向上とともに維持費の削減にもつながる可能性があります。
カスタムの一環として楽しむ
カーボンパーツの導入は、単なる軽量化を超えて、バイクを自分仕様に仕上げていく楽しみのひとつでもあります。性能向上と外観美の両立を図るカスタムは、バイクライフにおける充実感を大きく高めてくれる要素です。無理のない範囲で少しずつ取り入れていくことで、長く楽しめるカスタム計画を実現できるでしょう。